【2633】東北関東大震災の支援(物的支援)について

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東北関東大震災の支援(物的支援)について

<< 【2633】 博士1年

拝啓

初めまして。いつも一消費者としてお世話になっております。

今回、いまだに甚大な被害を出し続けている東北地方太平洋沖地震について、お願いとお伝えしたいことがあり、失礼かとは思いましたが質問させて頂きました。


九大生協の在庫に、もし被災地で必要とされている品物が余っていたら、ほんの少しでも現地で活動している支援団体に、物資提供して頂くことはできないでしょうか?


私はメンバーではありませんが、日本ユニバ震災対策チームというNPOを通して、いくつかの品物を福島県のいわき市に送らせて頂きました。

この団体は不足物資等の支援活動や輸送ルートの開拓、現地の受入れ態勢の構築、行政機関やNPOのサポートなどを行っており、問合せができる電話線などが機能している自治体ではなく、電話も繋がらない、ガス・電気・水も止まり、そもそも自治体の建物も人も物資もなくなってしまった、「自治体不在の孤立被災地」への支援をメインに活動しているそうです。

その報告によれば、寄付・支援金も勿論必要である一方、現在被災地で最も迅速に求められているものは物資であり、特に自治体も機能しなくなった孤立被災地では店舗も全部流れて物理的に購入できないため、様々な企業・団体、個人から送られてくる支援物資が、文字通り生命線を握ることになっていると伝えられています。

(ニュースなどでも取り上げられていますが、日本赤十字社へ直接か、企業や団体等を通じて同社に寄せられた義援金は、『義援金配分委員会』がその使途を決定する仕組みになっており、その配分には最悪半年以上など、非常に時間がかかることが阪神・淡路大震災の時からも指摘されており、肝心の被災者はそんなに悠長に待っていられないとも言われています)

また、被災地で必要な物資の情報は、非常に速いスピードで変化しており、行政や自治体の支援に対する受け入れ態勢や機能でさえも、不十分な現状では、被災地のための物資支援は、長期化すると考えられています。

私もドラッグストアやディスカウントショップなどを訪れ、
マウス・ウォッシュ(500ml ボトル)、レトルトカレー、歯ブラシ(やわらかめ・抗菌仕上げ)などを送りましたが、正直な話、一個人では限界があります。
(普通郵便でしか送れなかったため、送料あわせて手持ちの7千円ほどが吹っ飛びました。おかげで当分、節制しなくてはいけません・・・)

もし、このような救援活動に興味を持ってくださるのなら、現地や自治体の受け入れ態勢が整うのを待つのではなく、支援可能な物資や必要なものを少しでも、このように直接被災地で活動しているNPOや団体に、送って頂くことはできないでしょうか?


たとえば、上記の日本ユニバ震災対策チームでは、現地の状況にあわせて、必要な物資がホームページで随時公開されており、現在では4月9日までに下記の品物が募集されていると発表されています;
(ホームページからの抜粋です)

【4月9日(土)まで、江戸川倉庫で大募集!】(新品未開封のみ)

* 発泡スチロール製のお椀と箸とラップ※1
* 簡易トイレと凝固剤※2
* レトルト食品・乾麺・缶切りのいらない缶詰・調味料(しょうゆ、だし、ケチャップ、マヨネーズ等。)
* 耳栓※3
* 石鹸、シャンプーリンス、洗濯洗剤、アルコール消毒、女性のブラジャー、肌着
* ゴム付き軍手および革手袋 ※4
* 歯ブラシ(「やわらかめ」のみ受付、かためやホテル備品は不可)・歯磨き粉・マウス・ウオッシュ※5
* 日持ちのする野菜
* プロテイン、マルチミネラル、マルチビタミン
* 経口流動食
* ガムテープ
* 消毒用アルコール・消毒用ジェル 急募!

※1 避難所で炊き出し用に使うも。食器にラップを巻いて使うことで、食後、食器を洗う水を節約できます。

※2 トイレが使えない地域で、下水が開通していない地域で、防臭および衛生管理。

※3 多くの音が筒抜けの避難所生活で、きちんと睡眠を取れるようにすることは、肉体的にも精神的にも重要です。

※4 瓦礫撤去のため。

※5 歯磨きが命に関わることはあまり知られていませんが、1ヵ月後の子どもやお年寄りの死亡率が変わってきます。歯磨きした後に水が無くても、マウスウォッシュで済ませることができます。

平成7年の阪神大震災で は、震災後2カ月以内に肺炎で223人が亡くなりました。(「震災関連死」922人の死因で、最多の24%を占めた。)水不足の避難所生活で、十分な歯磨 きができず、口の中の細菌が肺に入って「誤嚥(ごえん)性肺炎」を発症した高齢者が多かったとみられ、避難所での口腔(こうくう)ケアが、高齢者の命を守 ると指摘されるようになりました。(詳しくは、近日中に、防災知識のページを作ります。)


詳しくは、日本ユニバ震災対策チームHP
   http://www.ud-web.com/oshirase3.htm

日本ユニバ震災対策チーム いわき支部
   http://www.wangura.net/nc/

または、タイムリーな情報は、日本ユニバ震災対策チームのFacebookをご一読頂けると幸いです。
   http://www.facebook.com/nucct



自分が知っていて一番信用できるのはここだったので、今回はこちらを紹介させて頂きましたが、もちろん日本ユニバだけでなく、他の被災地で活動しているNPOや支援団体でも構いません。

けど、現地で明日もわからず孤立している人達が、今この瞬間求めているのは、何か月先にいくら送ってもらえるかもまだわからないお金や、混乱していて自分達まで手が回らない行政や自治体の「大丈夫」の言葉ではなく、自分達がそのとき、そのタイミングですぐに必要としている物資と、それを少しでも届けようとしてくれる行動と心意気・思いやりなのだそうです。


不躾で失礼なお願いだと理解していますが、被災地のニュースや情報を聞くたび、個人的に思うところがあり、あつかましいメールを送らせて頂きました。

失礼な真似をして、本当に申し訳ありません。


ほんの少しでも、ご一考頂ければ、本当にうれしいです。


それでは、失礼致しました。

-2011/04/07 22:17:20- [ Mail ] [ Home ] [ Edit ] [ Del ] [ Close ]

Re:東北関東大震災の支援(物的支援)について

<< 【2634】 巣内

博士1年様
生協の専務理事の巣内です。
貴重な情報ありがとうございます。また、被災者の方々には、お見舞い申し上げます。現在、全国のだ大学生協では、激甚災害対策本部を設置して、現地支援を行っています。
全国本部(全国大学生協連)が中心となって、現地対策本部(大学生協東北事業連合ー仙台)を支援しています。支援物資に関しては、本来一番規模の大きな大学生協東京事業連合(1都9県の大学生協の共同仕入やシステム運用の組織)が担うべきですが、関東地方の物資不足のため、現在は京都事業連合など関西の大学生協が中心となって行っています。東北地域の大学自体が避難場所となっているところもあります。不足している物資を現地の要望に基づき可能な限り送っています。日弘前大学や秋田大学を除き授業開始は4月下旬から5月となるようですが、学生の中で被災を受けたり、実家が被災を受けている方も多いようです。
 大学生協の学生総合共済は、地震や津波なども給付の対象となる事例が多く、被災した学生にはなるべく早く給付する努力をしています。通常は銀行振り込みで行うのが通例ですが、移動の困難などもあり、現地の大学生協窓口での現金給付も始まっています。
 現在、店舗の商品にも大分品切れが出ている状態です。当然のことですが、3月11日の地震発生および津波被害の状況をみると、品不足になることは想定していましたが、九大生協としては、現地支援の視点から特に、品不足を予測した大量仕入れは慎みました。閑散期であったことから、3月中はそれほど目立ってはしませんでしたが、食堂の食材含め普段仕入れているものがだんだん仕入れできなくなっています。なんとか、食材を変更したり、他の商品に切り替えたりしてしのいでいます。
 言われている義捐金や支援金の制度は理解しています。
九大生協で集めている義捐金は、全国大学生協連に送金しています。現地対策本部の要望にこたえる形で活用されています。
被災地域出身の九大生向けのものに関しては、大学の学務部と相談し、直接保護者含め被災した学生の支援に使用したいと考えています。
 また、全国大学生協連では、父母の方が今回の震災でお亡くなりなった学生全員に少額ではありますが御見舞金を支給する準備をしています。
 私自身のことですが、九大生協の専務理事になる前は、全国大学生協連の政策スタッフとして、激甚災害に対する政策立案にも携わりました。今回の震災でも、大学生協は全国にあることから、被災地域以外の大学生協が被災地のとりわけ、避難場所となっている大学生協を物資や人員で支援する機能が発揮できています。
 とは、言ってもご指摘の通り、毎日送られてくる、全国大学生協連や日本生協連の現地情報は、実際に支援に行って現地で活動している人々の情報のため、一般に報道されている以上に被災地域が広範で、避難場所に避難している10数万人を大きく超える自宅で過ごしている人々の実態が垣間見られます。
 今回の震災は、地震の規模はもとより、複数県にまたがる広い地域の被災であること、原子発電所の被災伴う放射性物質の拡散、発電施設の被災により電力問題などにより生産や経済への影響など、日本全体に長期の影響を与え復興にもかなりの時間が必要な被害を起こしました。
 九大生協は、ある程度は組合員に我慢をしてもらうことを前提としながらも、被災地支援を意識しながら、キャンパス生活への影響をできるだけ少なくしていく取り組みを行うとともに、継続した被災地支援をおこなっていく所存です。特に、食材の値上がりが始まっていますが、昨年の学生生活実態調査や院生生活実態調査の結果からも、九大生の生活は厳しくなっており、奨学金依存度が高まる傾向や食費の抑制が強く出ていることから、現在の食堂価格維持を最大の課題と考えています。
 またせっかくのご提案ですが、現在のところ可能な物資がなく、申し訳なく思っています。

-2011/04/07 16:57:02- [ Mail ] [ Home ] [ Edit ] [ Del ] [ Close ]

お返事ありがとうございます

<< 【2635】 博士1年

巣内様

とても丁寧で詳細なお返事、本当にありがとうございます。
全国大学生協で激甚災害対策本部が設置され、現地支援を行われているとのこと、うれしいです。

こちらが無知なところを色々とご説明してくださり、申し訳ありません。勉強になります。

自分自身奨学金をもとに勉強させて頂いている為、現在の食堂価格維持を最大の課題と考えてくださっているとのこと、本当にありがたく思っています。

また、義援金の使途についても、九大生協で集めている義捐金が、行政や自治体の受け入れ態勢が整うまで放置されるのではなく、全国大学生協連に送金され、現地対策本部の要望にこたえる形で活用されているとのこと、そして被災地域出身の九大生向けのものが、直接保護者含め被災した学生の支援に使用されるよう検討されているとのこと、すごく安心しました。

正直、あちこちで義援金が募られているものの、被災者に届くまでの時間がかかってしまうと指摘されていること、また赤十字の義援金に行政が介入しようとしていると報告されていることなどを考えると、自分が寄付したお金や物資が、どこでどのように被災者に届けられているのか疑問に思ってしまうようなところもあったので、巣内様にご説明して頂き、九大生協で集めている義捐金がきちんと迅速に活用されていることが、ようやく正しく理解・納得できました。

自分一人にできることは微力かもしれませんが、無理をしすぎない程度に、これからも少しずつ、何がしかできる支援をし続けたいと思います。

最後に、不躾で無知なメールに対して誠実にお応えしてくださり、本当にありがとうございました。

これからも一消費者として、どうかよろしくお願いします。

-2011/04/07 22:50:52- [ Mail ] [ Home ] [ Edit ] [ Del ] [ Close ]

Re:東北関東大震災の支援(物的支援)について

<< 【2645】 巣内

博士1年様
巣内です。既にホームページおよび各店舗に掲示を始めましたが、九大生協が加入する大学生協の全国連合会(全国大学生活協同組合連合会)では、ご両親等が震災でお亡くなりになった各大学の生協の組合員(学生・院生ー今年の卒業者と新入生含む)に、金額は3万ですがお見舞金を支給することを決定しました。もし、お近くに対象の方がおられましたら、お声をおかけください。また、ボランティアネットワークと協力しながら、学生組合員のボランティアを呼び掛けています。既に、宿泊拠点を確保し、受け入れの準備を進めています。九大生協としては、長期戦になると考えていますので、今後理事会で対応を検討していきます。被災地に近い東北・関東の大学の多くは、現在授業が行われていないところが多いので、当面のボランティアは、近さもありますので、その地域に委ねたいと考えています。

-2011/04/12 08:54:57- [ Mail ] [ Home ] [ Edit ] [ Del ] [ Close ]